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市民のみなさん方へ表紙

はじめに友人への手紙恒久民族民衆法廷おわりにフィリピンの友人との往復書簡



恒久民族民衆法廷(2007年3月21日−25日、オランダ、ハーグ)
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7. 判決

 第3節で述べられた告訴と告発を受け、本法廷は次のように判決する。
  1. 恒久民族民衆法廷(PPT)は、証人と専門家の報告を通じた豊富で首尾一貫した口頭および文書による証拠書類によって、グロリア・マカパガル=アロヨおよびその政府と、ジョージ・ウォーカー・ブッシュおよびその政府にたいする三つの告発について、それぞれみな実証されたと確信する。
  2. これらの告発は、それぞれ別個で無関係な告発と考えることはできない。この点を恒久民族民衆法廷(PPT)は強調する。超法規的殺人・虐殺・拷問・地域社会の破壊と分散などの残虐行為は、一つの戦略の目にみえる劇的なあらわれである。この戦略のメカニズムと手段は、告発2と告発3について持続的で有効である。
  3. グロリア・マカパガル=アロヨ政権と、十分に承知してこの政権を支援しているジョージ・ウォーカー・ブッシュ政権による、フィリピン民衆の権利侵害の広がりと組織的性格は、人道に対する犯罪と同一の侵害である。結果についてのすべての責任は人権を侵害している人びとにある。直ちにこのような侵害をやめなければならない。
  4. ブッシュ政権は、フィリピン国家の主権と領土保全を侵害し、外国軍隊の駐留とフィリピン領土における核兵器を禁じたフィリピン憲法を踏みにじっているが、フィリピン政府とブッシュ政権は故意にまた自発的に互いに共謀し、東南アジアとフィリピンにおけるアメリカのいわゆる「テロ戦争」を実行している。
  5. 恒久民族民衆法廷(PPT)は、フィリピンにおける大多数の人びとの人権侵害計画のなかで、軍が中心的役割を演じていることを示す疑う余地のない証拠があることを認める。恒久民族民衆法廷(PPT)は、一つあるいはその他の個別のケースで、軍隊の直接的・間接的関与について繰り返し行われた討議にみられた、きわめて誤解を招くその役割を強調したい。フィリピン国軍(AFP)は、「対テロ戦争」という政策を構成する要素であり、道具である。フィリピン政府と米国政府が共同で宣言している「対テロ戦争」は、すべての不法行為と、彼らの合法をよそおう非合法の殺害・弾圧・拷問を正当化するための包括的なレッテルである。
  6. 恒久民族民衆法廷(PPT)は、国連人権理事会がフィリピン政府を受け入れていることは認めがたいと弾劾する。

    • このことはこの分野における国連の信頼性を傷つける。
    • このことは被害者にたいする許し難い犯罪である。
    • このことはフィリピンの劇的な人権侵害について十分な証拠書類のある弾劾を否定する。
 私たちは恒久民族民衆法廷として、そしてもっと広い人類家族の一員として、フィリピンにおける人権侵害状況の劇的悪化は、その地で人権のために闘っている人びとにとってのみならず、私たちすべての責任であることを認める。いわゆる「対テロ戦争」を口実に、「市場指向・利潤指向のグローバリゼーション」を隠れ蓑に、社会周辺の人びとから正義と尊厳のある平和的暮らしを奪っているこれらの権力を打破するため、私たちは一層努力することを確約する。この確約には、本法廷の事実調査に勇気ある貢献をしてくれた証人たちの安全を、十分に注意することが含まれる。彼らの身に何か起こるなら、私たちはそれをフィリピン政府の責任と考える。


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